新日本造機（株）製単段タービンのケーシンググランド部には、カーボンパッキンを使用しており、
シャフトとカーボンパッキンを接触させることで蒸気漏れを防ぐ構造としております。

本シャフトグランド部（接触部）には、硬質クロムメッキを採用しているのですが、硬質クロムメッキとは、１μ以上のクロムメッキの被膜を生成する処理のことを指し、厚いメッキ処理をすることで硬度と耐摩耗性に優れていることが特徴です。
しかし、経年的にシャフト表面の摺動摩耗による凹凸やシャフト径が細くなることで、カーボンパッキンを交換しても蒸気漏れが改善しない場合があります。
そうなるとシャフト更新をする他ありません。

一方、無電解ニッケルメッキは付着時に通電を必要とせず、メッキ液内の化学反応を利用して被膜を付着させる手法で、メッキ被膜の均一性に優れており、複雑な形状のものであっても被膜の均一性を保つことができます。
この手法では硬度と耐摩耗性に加え、耐腐食性が向上する点から包括的な表面品質が優れているため、シャフト更新頻度を少なくすることができます。

シャフトグランド部からの蒸気漏れにお悩みの方は、無電解ニッケルメッキ仕様のシャフトへの更新を検討してみては如何でしょうか。

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